[過去の活動紹介]冬休み子ども企画: 2019年12月25日〜28日

熊野恵泉塾では、12月25日(水)~28日(土)に冬休み子供企画を行った。これで3回目となるが、いつも神様がふさわしい人々を呼び集めて、その計画を推し進めて下さる。思いがけない成り行きに、多くの喜びと感動がある。今回も京都、姫路と丹波から3家族と1夫婦の合計12名が参加した。

25日当日、まず京都からOさんと3人の娘さんが大きなリュックを背負い、遊び道具まで携えて、特急を乗り継ぎやって来た!一年前には想像もできない程、逞しく成長した彼女たちの姿に感動である。次に姫路からGさん家族とK夫妻、丹波から初参加のMさん家族とが、3台の車を連ねてやってきた!Gさんは、姫路からわざわざ丹波へ回ってMさんを先導し、はるばる皆で熊野へ来てくれたのだ。おまけにMさんは、お父さんが丹精込めて作ったという野菜をたくさん携えてきた!皆がそれぞれ期待と不安を抱きつつ、隣人愛に燃え、助け合って無事に到着できたのは、実に神様のおかげである。その晩催されたささやかなクリスマス会では、皆で神への感謝を捧げた。

さて今回の子供企画では、天体観測が目玉であった。26日には、滅多に見られない部分日食が観察できるとあって楽しみにしていたが、残念ながらその日の天気予報は雨。開催直前に、講師を引き受けてくれたK先生の提案に従い、急きょ27日夜の星座観察会へ変更となる。幸い27日は日中から快晴で、私達はほっとして、予定通り19時に会場に集合した。

そこには既にK先生が到着しており、暗くても目に感じ易いという赤いライトで合図してくれた。これを使って望遠鏡を操作するらしい。また前もって観察会場の外灯はほとんど消されていた。こうした人工光は、星座観察の敵だからである。簡単な自己紹介を済ませてK先生は、実際夜空の星にサーチライトを当てながら、まずは一等星達の構成する夜空の図形を次々と教えてくれた。「夏の大三角」、「秋の四辺形」や「冬の大六角」。さらに「天の川」や「北極星」といった有名な星々を示してくれる。こうした図形を手掛かりに、K先生の当てるサーチライトの先の動きに合わせて、懸命に目を凝らしていくと、やがて様々な星座が見えてきた。360度に広がる大パノラマの夜空では、新鮮な発見の感動を味わえる。

「では望遠鏡を動かしてみましょう」とK先生。地球から遠く離れた恒星を望遠鏡で覗いてみても何も変わらない。では何を見るのか?先生が薄ぼんやりと光る部分に焦点を当てると、望遠鏡の向こうに星々がはっきりと見えた。冬を代表するプレイデス星団(和名すばる)やオリオン大星雲だ。目の良い子供たちは、望遠鏡の向こうに見えた星の個数を数えてくれた。

メソポタミア地域の乾燥した砂漠地帯では、空気中の水分が少ないため光の揺ぎが少なく、星がはっきりと見えるそうだ。だからそうした地域で占星術が発達し、救い主の誕生が予知されたのであろう。約2000年前、東方の学者達は星の動きを追いながらイエス・キリスト誕生の現場に導かれ、夜通し番をしていた羊飼い達は、その晩夜空に現れた天の大軍を見た。

現代社会では、夜を人工の光で明々と照らし、人間の欲望を満足させる生活が営まれている。それは偽りの光であり、本来夜空を埋め尽くすはずの満天の星々さえ霞んで見えなくしてしまうのだ。夜空の闇が深ければ深い程、小さな星々がはっきりと見える。神はそのように宇宙をお造りになったのである。

終末の時代、不法が横行し、世界は戦争や飢饉、天変地異を免れ得ない。聖書の真理を前にして、この世の闇は深くなる一方だ。しかしその途上で、今まで見えなかった小さな星々が見え始める。それは名も無い小さなクリスチャン達である。神は、そんな彼らをも輝かせて一人残らず救い出すために、深い世の闇を創造されたのではなかろうか。小さな愛し合う群れを作り、良い行いに熱心に励もうではないか。そして闇を満天の星々で埋め尽くそう。そうすれば、やがて栄光輝く再臨の救い主に先導されて、夜のない本物の新天新地が到来するであろう。

(2020年1月1日発行「熊野だよりNo.39」より)

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