子ども企画2018年冬【過去の活動紹介】

熊野惠泉塾では、12月25日(火)から29日(土)まで「冬休み子ども企画」を開催し、京都と姫路からそれぞれ一家族ずつの合計9名をお迎えした。一体何が起こるのか、とワクワクして当日を迎えたが、結果は大成功!親も子どもも大満足で終了した。ここに成功の理由を幾つか挙げてみたい。

(1)豊かに与え給う主。熊野教会は、年末から多くの贈り物に潤され、すっかり子どもたちの大好物が整えられた。到着日は12月25日。熊本の知人から贈られた竹ランプを点し、福岡から来られたFさんに奏楽をしてもらい、ミニクリスマス会を開いた。また27日には、鵜殿へ移動して、やはりFさんのピアノによるミニコンサートを行い、好評であった。実はその間、やむを得ず車2台を隣の空き地に停めていたのだが、コンサート終了後、たまたま空き地を見に来た初対面の地主さんが「駐車場用に貸します」と申し出てくれたのだ。

(2)共同体の信仰生活を体験。4回の朝の学びには、大人全員が参加した。余市スカイプの民数記33章と2007年収録のCD「初代教会の理想像」そして分かち合いを行った。恵泉塾の魅力や成功させる秘訣について、皆熱心に求め、実践で学び、各拠点や家庭に持ち帰ろうと意欲していた。夕食後、日によって親父の会、女子会、子ども会が自然な流れとなり、大人も子どももその小さな輪の中で打ち解けて、自分を出せるようになっていった。

(3)信徒間の人間関係が土台。参加者を含む大人達は、この企画を成功させるために見事なチームワークを組んだ。これは普段、関西合同礼拝や家庭訪問、セミナー等を通して、子ども同士、大人同士、また大人と子どもとの間に、良い人間関係が築けていたからである。子ども達一人ひとりの個性や好みなどを前もって知り、彼らの喜びそうな企画や献立を盛り込むことができた。また、バードウォッチングや竹作業を通して、子ども達は、親以外の大人の指導者に従い、伸びやかに楽しみつつ、秩序を保てたと思う。

(4)日頃の生活力が結集。この企画の中3日は、すべておにぎり弁当持参の外出。朝の学びが6時に終わった後、掃除、朝食作りと弁当作りを皆で分担し、8時30分には全員出発の仕度が整う。熊野教会では2か月に一度、関西合同礼拝に泊まり掛けで出かけるが、その度おにぎり弁当を用意している。だから、このような離れ業ができたのだと思う。

(5)熊野の自然が魅力。初日は太地の「くじらの博物館」、二日目はゆかし潟でのバードウォッチング、三日目は大泰寺での竹作業と川遊び、と特徴ある生き物や豊かな大自然が、懐深く子ども達を受け取ってくれた。山、海、夕焼け、また星空の美しさは、現代の子ども達の心をも捉えたようだ。

(6)地域の人間関係が財産。バードウォッチングを指導してくださったSさんやD寺住職のNさんは、熊野教会のHさんと旧知の仲だ。白水さんとは、かつて熊野自然保護連絡協議会(熊自連)のメンバーであり、素人なら見過ごしてしまう鳥たちの情景を、実に生き生きと見せてくださった。今回は、ミサゴという準絶滅危惧種を観察できた。ゆかし潟に浮かぶ種々のカモ達は、Sさんのセットする高性能の単眼鏡から覗くと、実に色とりどりで愛らしく、自然の表情がこうも違って見えるものか、と感動した。

(7)地域貢献を期待できる活動。私達がD寺へ竹切りに出かけると、ちょうど檀家さん達が総出で寺の大掃除をしていた。総代の方が私達の集団に歩み寄ってこられて「どんどん切ってください」と好意的に接してくださった。因みに私達の出で立ちは、いつもの通り、ヘルメット、長靴、軍手そして刀。働くための身なりが良かったのかも知れない。当日は、子どもたちの竹工作の材料にと、たった一本切っただけだが、塾頭は「また来ます」と笑顔で応えた。最後に西山さんが「お疲れ様でした」と全員分のお汁粉をふるまってくださり、またもや大満足であった。

私達のうちに、誰一人専門家はいない。素人の私達が、健気、必死、誠実を旗印に精一杯愛し合い、子ども企画を実施した。神様は、そのような私達と共におられ、大成功へと導いて下さったのである。これからも、若い家族を魅力的な熊野へお招きし、愛の実践を見せながら伝授していくための企画を考えていきたいと思う。

(2019年1月1日発行「熊野だよりNo.27」より)

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