熊野の不耕起栽培(実践編③肥料作り)

肥料の作り方

三大栄養素 

 まず、基本の知識を確認しましょう。肥料の三大栄養素はチッ素、リン酸、カリです。私達は有機肥料と化成肥料を組み合わせて独自の肥料を作っています。すると一般に「〇〇用」と配合された肥料に比べて割安です。また不耕起栽培では土壌改良が進むため、一般より肥料は少なくて済みます。土壌改良については「熊野の不耕起栽培(実践編①土作り)」をご覧ください。

肥料の選び方

次に、私達の選んだ肥料をご紹介します。私達は、所有する山林や庭の剪定枝を使い灰、木炭、竹炭を作れます。  

中でもは、畑の土をフカフカにしたりアルカリ性にしたりと土壌改良にとても役立ちます。  

またチッ素の肥料としては安くて使い易い尿素と速攻性のある硫安を使い分けます。

  • チッ素は元肥に尿素、追肥に硫安
  • リン酸は過リン酸石灰
  • カリは

成分比率の見方

ところでお店で見かける肥料には、成分比率が表示されているのを知っていますか? 例えば化成肥料なら「8:8:8」、鶏糞なら「2:5:1」といった比率が書かれていますね!これはチッ素:リン酸:カリの含まれるグラム数の比率(%)を表したもので、例えば「2:5:1」の鶏糞100gにはチッ素2g、リン酸5gとカリ1gが含まれているという意味です。

  • 尿素は「47.3:0:0」
  • 硫安は「20.9:0:0」
  • 過リン酸石灰は「0:17.5:0」
  • は「0:0:7」

元肥と追肥

作物を植え付け前に施す肥料を元肥、作物を育てる途中で施す肥料を追肥といいます。 

元肥と追肥の成分比率  

水口文夫著「家庭菜園の不耕起栽培」では、チッ素:リン酸:カリの比率を元肥用に「10:15:10」、追肥用に「12:5:10」としています。これですべての野菜にOKというわけですからとても便利ですね!

元肥の配合の仕方

もし元肥を「1平方メートル 当たり80g施す」 と書かれていたら、どの肥料をどの位施せば良いでしょうか?  元肥は「10:15:10」なので「チッ素、リン酸、カリを1平方メートル当たり各々8g、12g、8gを施す」と同じことです。この時同じ成分を含む配合を計算してみましょう。例えば尿素の場合、チッ素の成分比率が47.3ですから、8gのチッ素を得るためには簡単な割り算8/0.473をすると16.9gとなります。同様に元肥に必要なそれぞれの肥料の計算ができ、小数点以下を丸めた値は次の通りです:

  • 尿素は17g
  • 過リン酸石灰は69g
  • は114g

追肥の配合の仕方

もし追肥を「1平方メートル 当たり80g施す」 と書かれていたら、どの肥料をどの位施せば良いでしょうか?  追肥は「12:5:10」なので「チッ素、リン酸、カリを1平方メートル当たり各々9.6g、4g、8gを施す」と同じことです。この時同じ成分を含む配合を計算してみましょう。例えば硫安の場合、チッ素の成分比率20.9ですから、9.6gのチッ素を得るためには簡単な割り算9.6/0.209をすると45.9gとなります。同様に追肥に必要なそれぞれの肥料の計算ができ、小数点以下を丸めた値は次の通りです:

  • 硫安は46g
  • 過リン酸石灰は23g
  • は114g

 ぼかし肥料

もう一つ、ぼかしと呼ばれる手作りの有機肥料も使います。これはゆっくりと効き目があるので、春夏のカボチャ、ウリ、ゴーヤなどの実を採る作物や、秋冬の越冬野菜、特にマメ科の作物に使っています。

  • • 米糠と油かすを4:3で混ぜる
  • 水を入れてこね回し、ボール状に丸める
  • 乾燥させる

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